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このアルバムが吹き込まれた1959年、キャノンボール・アダレイはマイルス・デヴィス・セクステットの一員としてあの名盤「KIND OF BLUE」の吹き込みに参加していました。そのマイルス・セクステットを退団。満を持して結成したクインテットによるこのアルバムは、キャノンボールのリバーサイド時代最大のヒット・アルバムとなりました。
キャノンボール自身の体質はやはりファンキーなもので、このあとファンキー路線を一直線に突き進んでいきます。そして最大のヒット作「マーシー・マーシー・マーシー」を生み出すのですが、一部のファンから「ファンクのご用商人」などと揶揄されてしまいます。僕はというと彼のきらびやかで明るくてつややかなトーンが大好きです。それでいてバラードでのセンシティブでスケールの大きいソロも忘れられません。
1955年ニューヨークで驚異的なデビューをし、サヴォイに何枚かのアルバムを残し、マーキューリーに移籍するも鳴かず飛ばずの状態のうちにグループ解散。キャノンボールはマイルスのグループ、弟のナットはJ・J・ジョンソンのグループへと離れ離れに活動。1959年やっとレギュラーグループを再結成して吹き込んだのがこのアルバムです。
久しぶりのレギュラーグループの演奏、しかもライブということもあり気合いの入った演奏になっています。しかもピアノのボビー・ティモンズの参加がいやが上にもファンキー度を増しています。
キャノンボールのかっこいいアナウンスに続いてはじまる1曲目の「THIS HERE」はボビー・ティモンズの有名なオリジナルです。彼のリーダーアルバムでも演奏されています。アナウンスにある通り教会音楽にルーツを持った曲です。
ハードバップお決まりの2管アンサンブルのあと、キャノンボールがたくましい音色でソウルフルなソロを聴かせてくれます。バックに付けるボビー・ティモンズのブロックコードがキャノンボールのソロを熱くしています。しかし決してオーバーブロウにならずメロディアスなところがさすがキャノンボールです。
続いてナットのソロですが、ハスキーな音色で少々押さえ目にソロを始めますが、次第に高音をヒットして熱いソロに変わっていきます。最後に作曲者のボビー・ティモンズのソロですが、実にグルーヴィなソロを展開します。キャノンボールが手拍子しているのでしょうか。その気持ちがわかるようなソロです。
2曲目はキャノンボールのオリジナル。サム・ジョーンズのベースからはじまり、ダンサブルなテーマの後キャノンボール・〜ナット〜ボビーの順でソロをとります。全員がジャンプした若さに溢れるソロをとり、観客のノリが伝わってきます。ルイ・ヘイズの若々しいドラミングが良いです。
3曲目はランディ・ウエストンの「ハイ・フライ」です。僕の好きな曲です。キャノンボールのアルトの音色いいですね。キーボードを打つ手が思わず止まってしまいます。続くナットのソロが素晴らしいです。中音域を使って構成のしっかりしたソロを聴かせてくれます。2コーラス目からのノリがすごいです。ボビー・ティモンズは「I'M BEGINING TO SEE THE LIGHT」を交えたユーモラスなソロです。またルイ・ヘイズのドラミングが効果的なアクセントを交えて全員のソロを盛り上げています。このアルバムのハイライトではないでしょうか。
4曲目は再びキャノンボールのオリジナル。アップテンポのナンバーです。何となくバップの香りのするナンバーです。
5曲目は彼はオスカー・ペティフォードに認められてニューヨークデビューしたのですが、そのオスカーのオリジナルです。直後にサヴォイにも吹き込んでいますが、あの時よりキャノンボールのソロが少しだけモーダルに聞こえるのは僕だけでしょうか。全員が疾風のごとくソロを展開していきます。
6曲目はモンクの有名なオリジナルです。ボーナス・トラックとしてCDにのみ収録されています。
最後にこのグループのベースはやはりサム・ジョーンズですね。彼の粘りのあるベースラインがこのグループのスパイスとなっています。
キャノンボール・アダレイの絶頂期の楽しいライブアルバムです。
ライブハウスの最前列で彼らの汗のほとばしりを感じながらフルボリュームで聴いてください。
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