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有名なヒース・ブラザーズの一人でありテナーだけでなく作編曲の面 でも才能を発揮したジミー・ヒース。マイルスも彼の腕を高く買っていたようだが、残念ながら麻薬のために50年代後半を棒に振ってしまう。もしこの6年間の引退がなかったらもっと注目を浴びていたミュージシャンであったろう。もしかするとマイルスのグループで活動していたかもしれない。
長兄のパーシー・ヒースはMJQのベーシストとして知っていたが、ジミー・ヒースのことはほとんど知らなかった。彼を初めて意識的に聞いたのは松本でヒース・ブラザーズのコンサートがあったからだ。だからかなり後になって彼に接したわけだ。しかし上手いテナーという印象だけであった。
その後アート・ファーマーのコロンビア盤「TIME AND PLACE」に参加しているジミー・ヒースを聴いてビックリしてしまった。このレコードジャズ・ロック風なプレイもあってアート・ファーマーのアルバムとしてはあまり評価は高くない。だけどここでのジミー・ヒースのテナーは結構いけるのである。「いそしぎ」なんかもやっているしチャンスがあったら聴いてみてください。
ひょんな事からジミー・ヒースという名前が僕にインプットされたわけだが、それから折に触れてジミー・ヒースの名前を見ることになった。プレーヤーとしてだけでなく作編曲家として接することも多かった。彼の作曲では「CTA」「フォー・マイナーズ・オンリー」などが有名だ。前回レコメンドした「DON SLEET/ALL MEMBERS」もウイントン・ケリーと共にジミー・ヒースの名前があったので購入しほどである。
ジミー・ヒースのプレイ・スタイルはロリンズ系のテナーだが、知的で絶妙なバランスで構築されるソロは素晴らしい。マイルスがその腕を高く評価していたのも首肯できる。ただ反面 それが冒険性に乏しいという批判となって現れることもある。
さて本アルバムだが2フレンチ・ホーンにチューバが加わる異色の編成。ジミー・ヒースのテナーソロとブラスアンサンブルがアーシーな雰囲気を醸し出している。タイトルに「アンド・ブラス」とあるようにジミー・ヒースのブラスのアレンジが素晴らしい。ジミー・ヒースのテナーも構成のしっかりしたハード・バッピシュなソロをとっている。それとハービー・ハンコックの初期のプレイが聴かれるのもこのアルバムの魅力だ。
1はジミー・ヒースのオリジナル。全体的にファンキーな曲調だ。ドナルド・バードのソロ、ジミー・ヒースのソロも快調だ。
2はセロニアス・モンクの有名なオリジナル。ユーモアにあふれるブラスアレンジが面 白い。モンクの演奏とは違って軽さが心地よい。
3はスタンダード。重厚なブラスアンサンブルにのってジミー・ヒースがメロディを吹く。このアレンジが見事だ。またジミー・ヒースのソロもエモーショナルで素晴らしい。このアルバムのベストトラック。
4のタイトルチューンはパーシー・ヒースのオリジナル。もちろんパーシー・ヒースをフューチャーしている。これもアーシーな雰囲気の曲だ。
5もジミー・ヒースのオリジナル。チューバのとぼけた味わいを効果 的に使っている。
6も有名なスタンダードでジャズメンが好んで取り上げる曲。パーシー・ヒースの重いベースをバックに演奏されるイントロが粋だ。ハービー・ハンコックのソロも聴くことができる。
7ラストもジミー・ヒースのオリジナル。これもファンキーな雰囲気の曲だ。ハンコックのアーシーなピアノソロに続きドナルド・バード、ジミー・ヒースとソロが続く。エンディングを飾るにふさわしいトラックだ。
あまりファンの注目を浴びないジミー・ヒースだが彼のプレイの質は高い。たぶんこういったプレーヤーにはコアなマニアがいるのだろう。
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