幻のトランペッター、ジョー・ゴードンのメロディアスな佳演!
リーダーアルバム2枚残して35才で散った幻のトランペッタージョー・ゴードン。彼のプレイスタイルは典型的なハードバッパー。ただ地味な性格が災いしてかほんどサイド・メンとしての活動が主で、過小評価されたトランペッターの一人だ。
リーダーアルバムはこのコンテンポラリー盤とエマシー盤の2枚。エマシー盤は1954年の録音ですでにハードバップを思わせる内容となっていた。クリフォード・ブラウン系の良く歌うスタイルは次の時代を担うプレーヤーとして注目を浴びたが結局ボストンでの活動が主だったため中央に出ることなく終わってしまった。
さてこのアルバムだがジョー・ゴードンがロスへ移住してシェリー・マンのグループから独立、自己のクインテットでの活動を始めた頃に録音されたものだ。内容は典型的なハードバップで多少ファンキーぽいところもある。全曲ジョー・ゴードンのオリジナルだ。
ジョー・ゴードン自身のプレイはメロディアスで良く歌っている。ただサイドメンが多少弱いのが難点。ジョー・ゴードンが見いだしたジミー・ウッズだが、僕はこのアルトはいらなかったと思う。できればワン・ホーンでやって欲しかった。そうすればブルー・ミッチェルの「ブルース・ムーズ」と並ぶ人気盤になっただろう。
ジョー・ゴードンの愁いを帯びたトーンがこのアルバムの最大の魅力だ。ブルースやバラードに見せる豊かな表情もよい。またこのアルバムは全曲彼のオリジナルだが実にメロディアスなナンバーが並ぶ。2のミュートによる出だしなどハミングしたくなる。5のブルースや6のラテンナンバー、7のバラードなども佳曲だ。
ついに大きな注目を浴びることなく63年にホテル火災で亡くなった悲運のトランペッター、ジョー・ゴードンだが、彼のメロディアスなソロは忘れがたい。
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