ジョニー・グリフィンがフォークナンバーを中心にリバーサイドに残した異色作!
ハードバップ期から活躍する数少ない生き残りの一人。独特のトーンと少々ブロー気味なところがファンに好まれるところだ。彼のアドリブフレーズには独特のこぶしがあってまあいってみれば訛みたいなものかもしれない。それが好き嫌いの原因でもあるのだが。ハードバップ期のフリップ・フィリップスというのは言い過ぎだろうか。
さて本アルバムだが、このアルバムはフォークナンバー集という仕立て。ブローしないジョニー・グリフィンの異色作。後半の4曲はフォークナンバーではないが基本的なラインは変わらない。
ブローしないグリフィンはグリフィンじゃないというファンもいるだろうし、僕もそれを否定しません。しかし時としてオーバーブローになりがちのグリフィンはちょっと敬遠したい。ここでは程良く抑制されたグリフィンがいる。ただ相変わらずこぶしはちゃんと回っています。ご安心下さい。親しみのあるメロディをグリフィンがスイートに(グリフィン流スイートだが)プレイした好盤。
前半の4曲はいずれもアメリカ・イギリスのトラッドナンバー。1の表題曲はバグパイプ風なアレンジが面白い。ミディアム・バウンスにのった軽快なアドリブ。ロン・カーターの恥ずかしげなベースソロが微笑ましい。
2はフォスターで有名な曲。ピッシとしまったトーンだ。いかにも気分が良さそうにグリフィンがソロをとる。
3は前半唯一のアップテンポのナンバー。押さえ気味のブローフレーズに思わずにやりだ。
4は「ダニーボーイ」といった方が通 りがいいだろう。ハートウォームなグリフィンのソロとバリー・ハリスの美しいピアノソロがしみる。
5はサラ・キャシーという人のオリジナル。コルトレーンを意識した曲のようだ。グリフィンのプレイも50年代のコルトレーンのプレイを意識している。
6はグリフィンのオリジナル。2曲目のバラード。気合いが入ったバラード、悲しげなメロディだ。
7の「ハッシャ・バイ」はこのアルバムの中で一番の人気ナンバー。日本人好みの泣かせる曲だ。ただし僕はカフェ・モンマルトルでのセッションの演奏が好きだが。バリー・ハリスのころがるピアノがいいです。ロン・カーターのベースが粘る。
8は再びサラ・キャシーのオリジナル。テーマ部でのバリー・ハリスのオブリガードがロマンティック。グリフィンのソロも深い。
リトル・ジャイアント、ジョニー・グリフィンの渋いテナーサックスが堪能できるワンホーンアルバムです。
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