僕らにとってジミー・コブといえばマイルス時代とウイントン・ケリー・トリオでの活躍が思い浮かびます。しかしこれだけのドラマーでありながら不思議なことに80年代までリーダーアルバムがありません。
90年代になりようやく何枚かのリーダーアルバムを発表しています。このアルバムは今から7年前に録音されたジミー・コブ68歳の時のアルバムです。
タイトルのとおり、盟友のウイントン・ケリーとポール・チェンバースに捧げられたアルバムです。この3人のチームワークは素晴らしく、リバーサイド、ヴィージェイ、ヴァーヴなどに素敵なアルバムを何枚も残しました。
ここでもそれらのアルバムから代表的な曲目を選んで演奏しています。「TEMPERANCE」「KELLY BLUE」「SURRY WITH THE FRINGE ON TOP」「WIMS OF CHAMBERS」etc
古いファンならオットと思わずスタートボタンを押してしまいます。新しいファンなら「あ、いい曲じゃん」とリピートボタンを押すことでしょう。
「KELLY BLUE」のあほらしいようなテーマがピアノトリオだとラブリーに聞こえて思わず微笑んでしまいました。
ただ10「WE CAN MAKE IT」のヴォーカルだけは感心しません、というか余計ですね。どうせなら「KELLY BLUE」の中のピアノ・トリオの曲「朝日のごとくさわやかに」をプレイしてもらいたかったです。ほんとにもお。
ピアノのマッシモ・ファラオですが、近年ジャズラウンジシリーズで良質なBGM的アルバムが好評です。ここではウイントン・ケリーをことさら意識することなく自分のスタイルで良く歌うソロを聴かせてくれます。
特にバラードのプレイは彼の得意とするところでしょう。「MAKE THE MAN LOVES ME」「IF YOU COULD SEE ME NOW」ではリリカルでスイートなピアノを聴かせてくれます。そして甘すぎないところが大人の味ですね。
またラストナンバーの「REMENBER」はミディアムバウンスの曲ですが、小股の切れ上がったような小粋な演奏でエンディングにぴったりです。
僕はジミー・コブのシンバルプレイが好きなのですが、このアルバムでも切れのよいハイハットのプレイでジミー・コブ健在ぶりをみせてくれます。「ON A CLEAR DAY」でのフォーバースでもピシっと締まったドラムソロになっています。
ウイントン・ケリー云々は抜きにして、ハードバピッシュでオーソドックスなピアノ・トリオアルバムとしても非常に素晴らしい出来のアルバムとなっています。
ベテランのファンからビギナーまで一家に一枚、定番のピアノ・トリオアルバムとしてKOBA大オススメです。
ジミー・コブのハートウォームなこのアルバムをぜひともお聴きください!!!!
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