デンマークのレーベル、YVPから2枚目のリーダーアルバムのガスパーレ・ディ・リエトのご紹介です。
彼の率いるピアノ・トリオになんとテナーのビリー・ハーパーと現在最もいきのいいトランペッター、ファブリッツィオ・ボッソが加わったクインテットによるアルバムです。
愛らしいジャケットと「WALTZ FOR MY SON」というタイトルからは想像できない熱い演奏です。しかもライブ・パフォーマンスです。
70年代からのファンならビリー・ハーパーと聞いただけで「おお」となるはずです。僕もビリー・ハーパーの名前を見ただけでこのアルバムをトレイにのせる気になりました。出てきたサウンドは期待にたがわず熱いものでおもわず拳を握りしめてしまいました。
ベースによるイントロからもう期待感が高まりました。そしてアンサンブル、このサウンドを聴いてふと「エリック・ドルフィー・アト・ザ・ファイブ・スポット」を思い出してしまいました。いいですね〜。
テナーサックスとトランペットの対話がまるでドルフィーとブッカー・リトルのようです。こんなに充実したビリー・ハーパー久しぶりです。相変わらずゴリゴリと武骨にソロをとります。その武骨さがたまりません。時にアヴァンギャルドなフレーズを織り交ぜながらハードなテナーサックスを存分聴かせてくれます。ビリー・ハーパーとファブリッツィオ・ボッソの洗練された白人的なプレイの対比も面白いです。
ファブリッツィオ・ボッソですが以外とリーダーアルバムがそれほどありません。どちらかというとサイドマンとしての活動が多いです。でもこの人のソロはやっぱ熱いし、すっかとして気持ちいいですね。伸びやかにサウンドが広がっていきます。ある意味トランペットってスカーンと音をヒットして欲しいですね。その意味でファブリッツィオ・ボッソはなんの衒いもなく音をヒットしてくれます。
このアルバムは全曲ガスパーレ・ディ・リエトの作編曲によるものです。なかなかいい曲書きますね。アルバムの構成は結構変化に富んでいて、1はドルフィーの雰囲気でしたが、3はジャズ・ロック風のアレンジです。4もファンキーな雰囲気の曲です。2・6はバラード的です。最後はまたハード・バピッシュな演奏です。
リーダーのガスパーレ・ディ・リエトですが白人にしては結構ブルーな表情を持ったピアニストですね。ただビリー・ハーパーの参加がそう聞こえさせているのかもしれませんが。
音を選んでソロを取っているように聞こえました。その意味ではマル・ウオルドロン的な雰囲気も持っています。でも彼ほど打楽器的なピアノではありませんが。
ベースとドラムスのバランスも良いので、トリオでの演奏も聴いてみたいです。
ハード・バップの好きな方には大オススメのアルバムです。
音量をあげてクインテットの音圧を存分に浴びてください。
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